浪人はツライよ

 この教室には現在、志望大学へ向け奮闘中の3人の浪人くんがいます。それぞれが、いわゆる超難関とされる憧れの大学の一員になれる日を思い描きながら、過去問演習や知識の拡充・整理のラストスパートに励んでいます。彼らは、残すところあと2回となった大学入試センター試験受験生なのですが、現高一生からは新試験形態になることとの平仄から、過去のセンター試験にはみられない出題形式が登場することも十分に予想されます。

 この時期まで来たら、もう知識や学習歴などの問題ではなく、ライバル受験生に対しいかに相対的な優位性を保てるか、という観点から、いざという場面での精神的な強さと柔軟な対応力こそが合格への最大の鍵となってくるでしょう。ということは、たとえどんな珍しい出題形式に出くわしたとしても、焦らず落ち着いて身につけたことから解答の糸口を探り当てるという訓練が、今まさに必要となってきます。

 ところが、彼らは高校在学中にはほとんどそういう訓練を受けてきていません。ゆとり教育と脱ゆとり教育のはざまで育てられ、”地方創生”の御旗のもと首都圏の大学では合格者数制限が厳しくなされ、挙句には長年続いたセンター試験の様相も大きく変容しそうで、、、。浪人といえばツライと相場が決まっていますが、今の浪人生には特に厳しい条件が取り巻いています。

 でも、厳しい冬の後でこそ、春の陽ざしの暖かさを実感できるのです。今は本当にツライけれど、こちらもいろいろ厳しいことを伝えるけれど、必ずやってくる春を信じてあと2ヶ月ちょっとがんばれ、浪人くんのみんな!

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