【おせんべいがなぜ人気?】

 エコル・ア・パンセでは、学校帰りでお腹ペコペコの小中高校生たちにおやつを提供しています。その中で圧倒的な人気を誇るおやつは、なんと「おせんべい」です。どうしてこんなに人気があるのか、とにかく薄焼き派、醤油派、堅焼き派、揚げ煎派、と好みもさまざま。単にお腹が空いているだけなら、おにぎりの用意もあるのですが、必ずおせんべい!糖質が気になる高校生女子もおせんべいは拒否しません(笑)私はスイーツ派なので、クッキーとおせんべいどっちがいい?と聞かれたら迷いなくクッキーです。でも、残念ながらクッキーの人気はイマイチ。マドレーヌやフルーツケーキなど、私には目がハートになってしまうお菓子でも「いらない、おせんべいがいい」と。

 糖質の塊にしか見えないおせんべいは普段怖くて手を出せないのですが、先日保護者さまからいただいた堅焼き煎餅をみんながバリバリボリボリ良い音を立てて美味しそうな様子を見て、食べてみることにしました。わぁ、堅い!せんべいってこんなに堅かったっけ?顎の発達に良さそう!醤油が香ばしい!お腹膨れて満足感いっぱい!すっかり忘れていたおせんべいの魅力にびっくりしました。

昭和生まれ育ちの私は、スナック菓子やコンビニ菓子などどちらかいえば人工添加物いっぱいのお菓子や、デパ地下でもてはやされるような派手なスイーツに心惹かれがちです。でも、子どもたちは私がイマイチ見過ごしてしまうシンプルなお菓子の魅力をとっくにわかっていました。見かけに奪われてしまう目、人工物に麻痺した舌、、、五感の衰えと感性の鈍りが軌を一にしているかもしれないと思うに至りました。せめて自然に親しんでおこう、と秋の里山にせっせと出かけて爽やかな空気を吸い込んでくる今日この頃です。