TEDxNagoyaU2017に参加しました

私の大好きな「TED talk」によって認証されるイベント「TEDx 」、母校・名古屋大学の学生グループによりオーガナイズされた「TEDxNagoyaU2017」が、去る7月9日名古屋大学野依記念学術交流館で開かれました。私は約100名のオーディエンスのひとりとして期待を胸に参加しました。

メインのスピーチセッションでは、女性3名男性6名、全9名のスピーカーによる約20分間ずつの素晴らしいスピーチを聞くことができました。
圧巻だったのは、幼少期を中国で育った16歳の女子高校生によるジェンダーに関する調査研究の発表でした。さすが、多くの大人を押しのけて選ばれしスピーカーだけあって、プレゼンテーション自体もちろん素晴らしいのですが、綺麗な英語で何のペーパーも見ずに語り続けるのです。その凛々しい姿にうっとり見とれてしまいました。また、名門中高一貫校でドロップアウトしかけた男性がブレイクダンスをきっかけに自信を取り戻し30歳過ぎて弁護士となった話、通りすがりの人に花を一本ずつ贈り愛の連鎖を生み出す活動を続ける男子大学生の話なども、自信をなくしかけた子や夢を持てない子たちへぜひ聞かせてあげたいものでした。
セッションの合間は、5〜6人ずつの小グループに分かれてのワークショップ。スタッフが工夫を凝らした活動で、短時間のうちにお互いを知り打ち解け合うことができました。そのおかげで、アフターパーティの場でもひとりぽつねんとせずに過ごすことができました。打ち上げのパーティ会場では、手羽先や味噌カツなど名古屋めしのほか「名古屋大学ビール」なども振舞われ、ゲスト参加の松尾清一名古屋大学総長始め、成人の参加者はいい感じにほろ酔い。スピーカーやスタッフと談笑したり連絡先を交換したりと、これも充実の時間でした。


盛り上がった宴もお開きとなり、スタッフに感謝を告げながら会場を出てすぐ、私の背後に松尾総長がひとりで歩いておられるのに気付きました。これは二度とない機会!とばかりに、ほろ酔い気分も手伝い思い切って「先生、不躾ながらお尋ねしたいことがございます」とある質問を投げかけた私に、親身に本音トークで答えてくださいました。ほんの、2、3分の出来事でしたが忘れられない経験になりそうです。

さらに、帰りの地下鉄駅構内では同じ「TEDxNagoyaU」 の紙袋をぶら下げている同士というただそれだけで、互いに目が合った途端に自己紹介し合いフェイスブックでの連絡先を交わし合うという、普通では考え難い展開も。
反知性主義が席巻する今の世界に、知と言葉と友愛の力を信じる人たちから成る、確固とした連帯が存在することを何とも力強く感じることができた1日でした。

 

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